素材がわからないアクセサリーでも構いません。値段・色・刻印・使ううちの変化から、作りを推定します。かゆくなる物と平気な物の両方を登録すると、消去法で絞り込めます。
1点ずつ登録します。平気な物も入れると精度が上がります。
かゆくなるアクセサリーを1点以上登録すると、推定結果が表示されます。
登録した内容から推定しました。診断ではありません。
製品の一般的な作りにもとづく確率的な推定です。確定するには皮膚科でパッチテストを受けてください。推定の限界について詳しく
平気だったアクセサリーを足すほど、候補を絞り込めます。
のべ150,897件のパッチテスト結果から、検査で反応が出やすい金属の順位です。
内訳は、北米のNACDGが3件(50,699件)、欧州のESSCAが3件(93,327件)、そのほかタイ・リトアニア・イタリア・Mayo Clinicなどの調査です。加えて、一般人口を対象とした系統的レビュー(20,107人)と、金に関するメタ解析(14,887人)を参照しています。
これは検査で陽性が出た割合であって、実際に症状の原因になっている割合ではありません(この違いは次の項で扱います)。陽性率は調査によって幅があるため範囲で示しています。日本皮膚科学会標準シリーズ、NACDG、ESSCA、Mayo Clinic金属シリーズなどによる。受診した患者集団での値です。
アクセサリーで問題になるのは、ほぼニッケルです。どの国のどの時期の調査でも1位が変わりません。日本の標準シリーズでは24.8%、北米で24.9%、欧州で18.9%。おおよそ4人から5人に1人が反応します。
パッチテストには臨床的関連性(clinical relevance)という評価軸があります。陽性が出た人について、それが実際に今の症状の原因になっているかを、問診や経過から判定するものです。陽性率にこれを掛け合わせると、実際に原因になりやすい金属の順位はこうなります。
| 金属 | 陽性率 | 臨床的 関連性 | 実際の原因としての位置づけ |
|---|---|---|---|
| ニッケル Ni | 18〜25% | 高い | アクセサリーでの原因として最も多い。陽性者の半数以上が「現在の症状に関連あり」と判定された報告がある |
| コバルト Co | 2.1〜9.2% | 高い | ニッケルと併発しやすい。単独での陽性は少ない |
| クロム Cr | 0.8〜9.6% | 高い | 革製品・セメントなど職業性の曝露で問題になる |
| 水銀 Hg | 5.3%前後 | 中程度 | 歯科アマルガムなどが主な曝露源。現在は使用が減り、遭遇機会そのものが少ない |
| パラジウム Pd | 7.6〜16.6% | 中程度 | 主に歯科材料。ニッケル陽性者にほぼ必ず併発するため、単独の関連は判定が難しい |
| マンガン Mn | 20.2% | 不明 | 大規模な金属シリーズ1件で高い陽性率が出たのみ。標準検査に含まれず、評価が定まっていない |
| 金 Au | 5.9〜23.2% | 低い | 陽性は多いが、原因と確認される例は少ない。指輪のかぶれは石けんの残りによる刺激や、割金のニッケルであることが多い |
| 銅 Cu | 3.5〜3.8% | 低い | 非常に弱い感作物質。再検査での再現性は38%と低く、ニッケルとの交差反応が指摘されている |
| 銀 Ag | まれ | 低い | 創傷被覆材として広く使われながら、接触皮膚炎の確認例は総説で1件のみと報告されている |
| プラチナ Pt | まれ | 低い | 標準検査に含まれないため信頼できる数値がない。陽性はまれとされ、ニッケルを避ける人向けに挙げられる素材 |
| スズ Sn | 0.3% | 低い | 反応性は高いが、ほとんど陽性が出ない |
| 亜鉛 Zn | 0.1% | 低い | 同上。安価な量産アクセサリーの地金だが、原因にはなりにくい |
| 鉄 Fe | 0.1% | 低い | 同上 |
| チタン Ti | 0% | ほぼなし | 不動態皮膜でイオンが溶け出さない。ピアスの第一選択 |
| アルミ Al | 0% | ほぼなし | 反応性は最も高い部類だが、陽性は出ない |
臨床的関連性は研究ごとに判定基準が異なり、金属ごとに統一された数値は公表されていません。ここでは各調査の結論にもとづく定性的な区分として示しています。なお金については、線維筋痛症の患者では症状と対応するという2025年の報告もあり、評価が定まりきっているわけではありません。
結論として、アクセサリーで実際に問題になるのはニッケルです。陽性率で1位、臨床的関連性も高く、しかもメッキの下地として広く使われているため曝露の機会が多い。3つの条件がそろっているのはニッケルだけです。
陽性率では2位の金が、上の表では下のほうに落ちます。陽性であることと原因であることが、検査上も別々に扱われているためです。
金はこの差が最も大きい物質のひとつとされています。2017年に米国の大学病院で行われた調査では、金は陽性が2番目に多い一方、その多くは臨床的に関連がなかったと報告されています。同じ研究チームは「金の陽性はしばしば偽陽性であり、多くの患者にとって臨床的な意味を持たない可能性があるため、慎重に解釈すべきだ」と結論づけています。2015年の総説でも、金は陽性が出やすい一方で臨床的関連性は比較的低く、判定が難しいとされています。
背景として、検査に使う試薬は金チオ硫酸ナトリウムという化合物で、金属の金そのものはほとんど陽性反応を起こさないことが知られています。また金は刺激反応を起こしやすく、反応が遅れて出たり長く残ったりするため、判定が難しい物質でもあります。北米のNACDGが標準シリーズから金を外した理由のひとつが、この反応の持続性でした。
指輪のかぶれを金のせいだと考える人は多いのですが、実際には石けんや水が指輪の下に残って起きる刺激性の皮膚炎か、ホワイトゴールドの割金に含まれるニッケルであることのほうが多いとされています。
逆にニッケルは、陽性と実際の症状がよく一致します。だからこのページでは、陽性率が近い金よりもニッケルを重く見ています。
原因をはっきりさせる方法と、手持ちのアクセサリーを活かす方法があります。
このページの推定は確率的なものです。実際にどの金属に反応しているかは、皮膚科のパッチテストでしか確定できません。血液検査では金属アレルギーはわかりません。背中や腕に試薬を貼り、48時間後と72時間後などに判定するため、複数回の通院が必要です。汗が結果に影響するため、秋冬のみ実施している医院もあります。
パッチテストには複数の種類があり、どれを受けるかで調べられる金属がまったく違います。アクセサリーやジュエリーの金属を網羅したいなら、金属だけを集めた試薬を使う検査を選んでください。医院によって「金属パッチテスト」「金属シリーズ」「金属アレルギー検査」などと呼ばれます。
| 検査の名称 | 調べられるもの | アクセサリーの金属 |
|---|---|---|
| 金属パッチテスト (金属シリーズ) 鳥居薬品の金属試薬など | 金属15〜16種類。ニッケル・コバルト・クロム・金・銀・銅・パラジウム・白金・亜鉛・スズ・鉄・アルミ・マンガン・インジウム・イリジウムなど | 網羅される |
| パッチテストパネル(S) 佐藤製薬・22項目 | かぶれの代表的な原因を広く。金属のほか、化粧品の防腐剤・香料、ゴムの硬化剤、毛染めのパラフェニレンジアミン、樹脂など | 一部のみ |
パッチテストパネル(S)は原因が金属とは限らない場合のスクリーニングに向いていますが、金・パラジウム・白金などは含まれません。金属が疑わしいとわかっているなら、金属シリーズのほうが目的に合います。両方を受けることもできますが、同時には実施しない医院が多いようです。
費用は、金属パッチテストで3割負担のときおおよそ1,000〜2,000円(別に初診料・再診料)。パッチテストパネル(S)は3割負担で5,000〜6,000円ほどです。試薬の材料費が高騰しており、自費分を上乗せしている医院もあります。
パッチテストは、かぶれなどの症状があり、その原因を診断する目的であれば健康保険が使えます。一方、症状がないのに「将来ピアスを開けたいから事前に調べたい」といった目的では、保険の対象外となり自費になることがあります。扱いは医院によって異なるので、予約のときに症状の有無を伝えて確認してください。
受診するときは、このページで挙がった金属が検査項目に含まれているかを確認してみてください。金属アレルギーと診断されると、歯科でCAD/CAM冠(白い被せ物)の保険適用の範囲が広がるという実務的な利点もあります。
買い替えずに使う方法として、金属の表面に膜をつくるコーティング剤があります。金属イオンが汗に溶け出して肌に届くのを、物理的にさえぎる考え方です。塗膜の種類によって性質がかなり違います。
金属アレルギーの人は、皮膚が刺激に反応しやすい状態にあります。せっかく金属を避けても、塗ったもののほうでかぶれては本末転倒です。皮膚刺激性が試験で確認されているか、溶出低減の効果が第三者機関で確認されているかを目安に選ぶと、外しにくくなります。
製品の種類によって使える対象が違います。天然石・パール・樹脂パーツに使えるかは製品ごとに確認してください(フッ素樹脂系には、これらに付着しても問題ないとされる製品があります)。接着剤で固定されたパーツにかかると外れることがあるタイプもあります。いずれの製品も肌や衣服との摩擦で膜は徐々に薄くなるため、定期的な塗り直しが必要です。使う前に目立たない場所で試してください。
コーティングはあくまで対症的な方法です。すでに症状が出ている状態で無理に着け続けるのではなく、まず使用を中止してください。原因の特定は皮膚科のパッチテストで行ってください。
読むときに前提としてほしいことです。
素材の推定は、流通している製品の一般的な作りにもとづく確率的なものです。同じ「金色のピアス」でもメーカーによって中身は違いますし、合金の配合は法定の品位(金やプラチナの含有率)以外は各社が独自に決めていて、公開されていないことも多くあります。実際にどの金属に反応するかは体質によります。確定するには皮膚科でパッチテストを受けてください。
このページで挙げている陽性率は、多くが皮膚炎を疑われて受診した人を対象にした検査結果です。もともと症状のある人に偏った集団なので、一般人口の有病率とは異なります。一般人口を対象にした系統的レビューでは、ニッケル11.4%、コバルト2.7%、クロム1.8%と報告されています。
パッチテストで陽性が出ても、それが実際の症状の原因とは限りません。金がその代表で、日本の標準シリーズでは23.2%と高い陽性率を示しますが、2024年の系統的レビューでは日常の曝露との臨床的な関連は乏しいと結論づけられています。着用時間が極端に長い使われ方をすることや、歯科材料としての曝露などが背景として指摘されています。
症状が続く場合、範囲が広がる場合、口の中や手のひら・足の裏に症状がある場合は、早めに皮膚科を受診してください。金属アレルギーと診断されると、歯科でCAD/CAM冠(白い被せ物)の保険適用の範囲が広がるという実務的な利点もあります。
金属アレルギーの解説では、たいていイオン化傾向が持ち出されます。亜鉛や鉄は溶け出しやすいので危険、金やプラチナは溶けにくいので安全、という説明です。ところが上のランキングと並べると、順番がまったく対応していません。
| 金属 | 標準電極電位 | イオン化のしやすさ | 陽性率 |
|---|---|---|---|
| アルミ Al | −1.66 | 非常に高い | 0% |
| 亜鉛 Zn | −0.76 | 高い | 0.1% |
| 鉄 Fe | −0.44 | 高い | 0.1% |
| ニッケル Ni | −0.25 | 中 | 18〜25% |
| スズ Sn | −0.14 | 中 | 0.3% |
| パラジウム Pd | +0.95 | 低い(貴金属) | 7.6〜16.6% |
| 金 Au | +1.50 | 非常に低い(貴金属) | 5.9〜23.2% |
| チタン Ti | 不動態 | ほぼ溶けない | 0% |
理由は、金属アレルギーが二段階の現象だからです。まず金属が汗などで溶けてイオンになり、次にそのイオンが皮膚のタンパク質と結合して、免疫が異物と認識できる複合体をつくる必要があります。この二段目を通過できるかどうかが発症を決めています。
亜鉛や鉄はよく溶けますが、タンパク質と安定した複合体をつくりにくいため免疫に認識されにくい。ニッケルは溶けやすさと結合しやすさの両方を満たしてしまうため、世界のどの調査でも1位になります。
金メッキの層は0.1〜1マイクロメートルしかありません。その下には、メッキの密着性を上げるためにニッケルの層が1〜5マイクロメートル入っているのが一般的です。つまり表面が金でも、肌が触れている金属は金とは限りません。
「銀色の安価な製品=ニッケルメッキ」と説明されることがありますが、正確ではありません。アクセサリー用の銀色系メッキとして現在最も一般的なのはロジウムメッキです。ロジウムはプラチナと同じ白金族で、変色に強く白い輝きが出るため表面の仕上げに使われます。
ニッケルが登場するのはその一段下、中間の下地層です。地金に銅メッキ、次にニッケルメッキ、最後に色を決めるメッキ、という順に重ねるのが標準的な工程で、表面の色が金でもロジウムでもピンクゴールドでも、下の層はほぼ共通しています。
| メッキの種類 | 第1層(表面) | 第2層(下地) | 地金 |
|---|---|---|---|
| ロジウムメッキ(RP) 銀色の主流 | ロジウム | ニッケル | 真鍮・亜鉛合金・シルバー925・K18WG |
| 金メッキ(GP) 金色の主流 | 金 | ニッケル | 真鍮・亜鉛合金 |
| ピンクゴールドメッキ | 金・銅の合金 | ニッケル | 真鍮・亜鉛合金 |
| 金張り(GF・18KGP) | 金合金(厚め) | ニッケル | 真鍮 |
| ガンメタ・古美などの色仕上げ | 各種の色メッキ | ニッケル | 真鍮・亜鉛合金 |
| 銀メッキ(SP) | 銀 | ニッケル | 真鍮 |
| ニッケルフリーメッキ | ロジウム・金など | パラジウム・銅 | 真鍮 |
| IP(PVD) | チタン化合物 | — | ステンレス・チタン |
銀メッキは銀そのものが変色しやすく、業界でもあまり推奨されていないため流通は多くありません。シルバー925やプラチナ、ホワイトゴールドも、仕上げにロジウムメッキがかけられることが多く、その下地にニッケルが使われる場合があります。
銀は空気中の硫黄と反応して黒ずみます。ですから黒ずんでくるシルバー製品は、メッキがかかっていないということです。逆に、銀色なのに何年経っても黒ずまない製品は、ロジウムメッキで覆われている可能性が高くなります。
メッキなしのシルバー925は銀92.5%と銅7.5%の2成分だけで、ニッケルを含みません。これを着けても平気なのに金メッキ品でかゆくなるなら、両者の差であるニッケルが疑わしい。これがこのページの消去法の中身です。
金やプラチナは柔らかく、そのままでは装飾品になりません。強度を出すために混ぜる金属を割金と呼びます。K18なら25%、K10なら約58%が割金です。金の純度が低いほど、割金の影響が大きくなります。
| 素材 | 主な組成 | ニッケル |
|---|---|---|
| 純金 K24 | 金 99.9% | 含まない |
| K18 イエローゴールド | 金75% / 銅12.5% / 銀12.5% | 通常なし |
| K18 ピンクゴールド | 金75% / 銅17.5% / 銀7.5% | 通常なし |
| K18 ホワイトゴールド(Pd割) | 金75% / パラジウム10〜25% | 通常なし |
| K18 ホワイトゴールド(Ni割) | 金75% / ニッケル10〜25% | 含む |
| K10(10金) | 金41.7% / 銅・銀・亜鉛 約58% | 安価品は含むことあり |
| K10 ピンクゴールド | 金41.7% / 銅を多めに | 安価品は含むことあり |
| Pt900 / Pt950 | プラチナ90〜95% / Pd・Ru・Ir | 通常なし |
| シルバー925 | 銀92.5% / 銅7.5% | 含まない |
| 真鍮(ブラス) | 銅63〜67% / 亜鉛30〜37% | 地金にはなし |
| 洋白(ニッケルシルバー) | 銅60〜65% / 亜鉛15〜25% / ニッケル10〜20% | 含む |
| 亜鉛合金(ダイキャスト) | 亜鉛92〜96% / アルミ約4% | 地金にはなし |
| ステンレス SUS304 | 鉄約70% / クロム18〜20% / ニッケル8〜10.5% | 含む |
| ステンレス SUS430 | 鉄約82% / クロム16〜18% | 含まない |
| 純チタン | チタン 99.5% | 含まない |
合金の配合は、法定の品位(金やプラチナの含有率)以外はメーカーごとに異なります。代表的な配合を示したもので、個別製品の組成を保証するものではありません。
表示だけを根拠に判断しないほうが安全です。国民生活センターが2026年2月に公表した調査では、金属アレルギー対応をうたうネックレス60銘柄のうち40銘柄でニッケルが比較的多く含まれる可能性が示され、欧州規格EN1811に準拠した溶出試験で、1銘柄から基準値の17倍のニッケル溶出が確認されました。
そう決めつけないほうがよい場面です。K18イエローゴールドは金75%・銅約12.5%・銀約12.5%で、この3つはいずれも原因になりにくい金属です。金は臨床的関連性が低く、金属の金そのものはほとんど陽性反応を起こしません。銅と銀の陽性もまれです。つまり消去法で残っただけで、積極的な根拠がありません。
実際には次の可能性のほうが高いことがあります。ひとつは、割金に微量のニッケルやパラジウムが含まれている場合。安価な輸入品では起こりえます。もうひとつは、そもそもアレルギーではない場合です。指輪の下に石けんや水が残って起きる刺激性の接触皮膚炎は、指輪のかぶれとして古典的な原因で、洗い方を変えるだけで改善することがあります。表示どおりの素材ではない可能性もあります。
このページでも、症状が出た素材がすべてこうした金属だった場合は原因を特定せず、「特定できず」と表示します。この場合は皮膚科での確認をおすすめします。
皮膚科で受けられます。金属アレルギーの検査に対応しているかは医療機関によって異なるので、事前に確認してください。背中や腕に試薬を貼って48時間後と72時間後などに判定するため、複数回の通院が必要です。汗が結果に影響するため、秋冬のみ実施している医院もあります。
保険については、かぶれなどの症状があり、その原因を診断する目的であれば健康保険が使えます。症状がないのに「将来のために調べておきたい」という場合は保険の対象外となり、自費になることがあります。扱いは医院によって異なるため、予約時に症状の有無を伝えて確認してください。
費用の目安は、金属パッチテストで3割負担のとき約1,000〜2,000円、パッチテストパネル(S)で5,000〜6,000円ほどです(別に初診料・再診料)。またパッチテスト自体で新たに感作が起きる可能性もあるため、医師とよく相談してから受けてください。
アクセサリーやジュエリーの金属を調べたいなら、金属だけを集めた試薬を使う「金属パッチテスト」または「金属シリーズ」を指定してください。ニッケル・コバルト・クロムに加えて、金・銀・銅・パラジウム・白金・亜鉛・スズ・鉄・アルミ・マンガンなど15〜16種類が対象になります。
もうひとつよく使われる「パッチテストパネル(S)」は22項目のスクリーニングで、金属のほかに化粧品の防腐剤や香料、ゴムの硬化剤、毛染め剤、樹脂なども調べられます。原因が金属とは限らない場合には有用ですが、金・パラジウム・白金などは含まれません。原因が金属だとわかっているなら、金属シリーズのほうが目的に合います。
汗が金属の溶け出しを促進するためです。汗に含まれる塩化物イオンが金属表面に作用し、イオンとして溶け出す量が増えます。冬は平気で夏だけ症状が出る場合、素材そのものは変わっていないので、原因は溶出量の増加と考えられます。汗をかく季節や運動時に外すだけでも症状は軽くなります。
ピアスは金属が皮下組織に直接触れるためです。皮膚の角質層というバリアを越えた場所で接触が起きるので、同じ素材でも症状が出やすく、感作も進みやすくなります。摩耗していない新品のメッキ品でも、体液の影響で下地の成分がミクロの穴からしみ出すことがあります。ポストが純チタン製の製品に替えるのが最も確実です。
いったん成立した感作が完全に消えることは基本的にありません。ただし原因金属との接触を避ければ症状は出ませんし、接触を続けると反応が強くなっていくため、原因を特定して避けることには大きな意味があります。
使用を中止してください。下地のニッケルが露出している状態です。再メッキは1,000〜2,000円程度で請け負う業者があります。ニッケルフリーの下地を指定できるか、あわせて相談するとよいでしょう。
歯科治療で選択肢が広がります。金属アレルギーと診断されている場合、CAD/CAM冠(白い被せ物)の保険適用の範囲が広がるため、金属を使わない治療を選びやすくなります。
一般人口を対象とした系統的レビュー(20,107人)では、ニッケルが11.4%、コバルトが2.7%、クロムが1.8%と報告されています。接触アレルギー全体では20.1%で、女性27.9%、男性13.2%と差があります。皮膚炎で受診した患者集団ではさらに高く、ニッケルは18〜25%になります。